部分σ-代数に対する条件付き確率の妥当性

部分σ-代数に対する条件付き確率は基本的な条件付き確率:

\[P(A \mid B) = \frac{P(A \cap B )}{P(B)}\]

と似ているように見えないが、同じ名前が付いているのだから何らかの関連性があるべきである。 実は、分割から生成されるσ-代数に対する条件付き期待値の命題から、 部分σ-代数 $\mathcal{G}$ が高々可算分割 $(B_n)_{n=1,\ldots}$ から生成されている場合は次のことが言える。

\[P(A \mid \mathcal{G}) = \sum_n \frac{P(A \cap B_n)}{P(B_n)} \mathbf{1}_{B_n}\]

これは事象に対する条件付き確率を用いると

\[P(A \mid \mathcal{G}) = \sum_n P(A \mid B_n) \mathbf{1}_{B_n}\]

と表わされる。つまり、$\omega \in B_n$ ならば

\[P(A \mid \mathcal{G})(\omega) = P(A \mid B_n)\]

なのである。この左辺の記号はσ-代数に関する条件付き確率で右辺は事象に対する条件付き確率である。 つまり、$P(A \mid \mathcal{G})$ は $P(A \mid B_n)$ という形の条件付き確率の情報を(比較的)自然な形で全て含んでいるのである。