確率変数が生成するσ-代数

$\mathbb{R}$-r.v. $X$ によって生成される$\mathcal{F}$の部分$σ-代数$\sigma(X)$を次のように定義する。

\[\sigma(X) = \{ X^{-1}(A) \mid A \in \mathcal{B} \}\]

ただし、$\mathcal{B}$は$\mathbb{R}$上のボレル集合族である。$\mathcal{B}$は次のような集合族から生成される

\[\{ (-\infty, t] \mid t \in \mathbb{R} \}\]

ので、$\sigma(X)$ は次のようにして生成される。

\[\sigma(X) = \sigma( \{ X^{-1}((-\infty, t]) \mid t \in \mathbb{R} \}) = \sigma( \{ \{ X \leq t \} \mid t \in \mathbb{R} \})\]

半閉区間でなく、半開区間などでも同様である。$t$ は $\mathbb{R}$上を動かしているが、$\mathbb{Q}$ のような $\mathbb{R}$ の稠密な部分集合を動けば十分である。

$\sigma(X)$ の性質

以下のような性質がある。

$\sigma(X)$-可測な確率変数の一致の条件

次の命題が成り立つ。

命題 $Y_1, Y_2$ が次の条件を満たす可積分な $\sigma(X)$-可測r.v.であるとき、$Y_1$ と $Y_2$ はa.s. で一致する。

\[E[Y_1, \{X \leq t\}] = E[Y_2, \{X \leq t\}] \text{ for all } t \in \mathbb{Q}\]

$\mathbb{Q}$ でなくとも $\mathbb{R}$ の稠密な部分集合であればよい。 $\{ \{ X \leq t\} \mid t \in \mathbb{Q} \}$ がπ-システムであることはすぐわかるので、2つの確率変数が一致する条件の定理が利用できる。